仕事から帰って、急いで夕飯を作る。30分立ちっぱなしで、なんとか一品多く並べる。
「いただきます」の声のあと、子供の箸がぴたっと止まる。野菜をよけて、ごはんだけ少し食べて、「ごちそうさま」。
ほとんど手をつけられていないお皿を見て、「あ、また今日もか」と思う。怒る気力もなくて、ただ黙って残りをラップにかける。あの感じ、あなたも思い当たりませんか?
僕はずっと、これは自分の料理の腕とか、子供のわがままの問題だと思っていたんですよね。でも、どうやらそれだけじゃなかったみたいなんです。
「ちゃんと作ってるのに食べてくれない」のは、あなただけじゃない
まず言いたいのは、これはあなただけの話じゃない、ということです。
平日の夕方って、一日で一番余力が残っていない時間帯なんですよね。仕事で頭を使い切って、帰り道のスーパーで「今日何作ろう」と考えて、献立のレパートリーはとっくに底をついている。そんな状態で作ったごはんを残されると、地味に心が削られていく。
しかも厄介なのは、これがスリップダメージみたいにじわじわ効いてくることなんです。一回や二回ならいい。でも毎日となると、「自分は親として何かが足りないんじゃないか」みたいな、しこりのような感情が残っていく。
「献立に疲れた」「もう何を作っても食べてくれない」という声は、本当に少なくないんじゃないかなと思います。これは料理が下手とか愛情が足りないとかの話じゃなくて、単純に毎日一人で抱え込む量が多すぎるんですよね。
「もっと頑張れば食べてくれる」が、一番しんどい誤解
ここでやりがちなのが、「自分がもっと頑張ればいい」という方向に進んでしまうことです。
夜にレシピサイトを延々スクロールして、子供が食べそうなメニューを探す。栄養バランスを完璧にしようとして、品数を無理に増やす。週末に作り置きを頑張ろうとして、結局休日が消える。
気持ちはすごく分かるんです。でも、これって「疲れの原因を、もっと疲れることで解決しようとしている」状態なんですよね。本末転倒じゃないですか。
だから僕は、「気合いと根性でなんとかしましょう」みたいな話はしたくないんです。そうじゃなくて、一回くらい「自分で作る」を手放してみてもいいんじゃないかなと思っています。
「料理代行」という選択肢を、ちょっとだけ覗いてみてほしい
ここで発想を変えてみてほしいのですが、料理を「自分が作るもの」から「プロに作ってもらうもの」に置き換える、という手があるんです。それが料理代行です。
要は、家に来てくれたプロが、その日の食材で何品か作り置きしてくれるサービスですね。掃除の家事代行はなんとなく知っていても、「料理を頼める」というのは意外と知られていない気がします。
僕がこれを面白いなと思ったのは、単に「楽になる」だけじゃなくて、利用した人の口コミに、お金で買えない変化がたくさん書かれていたからなんですよね。正直に共有します。
僕が口コミを見て、特に刺さったポイント
子供が「おかわり」する
一番グッときたのがこれでした。「下の子が肉じゃがを3回おかわりした」「普段あまり食べない子が、いつも以上に食べてくれた」という声がいくつもあるんです。
「幼稚園の子がうまーいと叫んでいた」なんて口コミもあって。毎日「残された」を見ている親からすると、これってちょっと泣けるレベルの変化じゃないかなと思います。プロは味付けの引き出しが違うので、子供の口に合う一品を当ててくる確率が高いんですよね。
冷蔵庫のあり合わせから、品数が魔法みたいに増える
「冷蔵庫にあるもので適当にお願いしたのに、自分には絶対作れないごはんが出てきた」という声も多いです。中には「3時間で22品」なんていう手際の人もいるらしくて。
自分なら焼くか煮るくらいしか思いつかない魚を、南蛮漬けやムニエルに変えてくれる。余った食材でスープを4品サプライズで作ってくれる。この「自分の発想の外側から来る」感じが、けっこう快感なんだと思います。
冷凍の作り置きが「お守り」になる
そして地味に効くのが、作ってもらった分を冷凍しておけること。ある利用者さんは、それを「解凍して温めるだけのお守り」と表現していました。
これ、すごく分かる気がするんです。「今日はもう無理」という日に、温めるだけのごはんが冷凍庫にある。その安心感だけで、夕方の自分への風当たりがだいぶ変わるんですよね。
正直、キツい部分もちゃんと言っておきます
ここまで良い話ばかりだと逆に怪しいので、正直なところも書きます。
正直に言うと、僕も「掃除はまだしも、料理を人に作ってもらうのはハードルが高いな」と長いことためらっていた側です。だからこそ、当たり外れの話は隠さず書いておきます。
まず、料理代行は当たり外れがあります。多くは個人のスタッフとマッチングする仕組みなので、味の好みがバチっと合う人もいれば、「うちの口には少し違ったな」という人もいる。これは隠さず言っておきたいところです。
あと、当然ながらタダではないです。掃除に比べて「贅沢かな」とためらう気持ちも出てくると思います。
ただ逆に言えば、この当たり外れは避けようがあるんですよね。いきなり定期契約にせず、まずは単発(スポット)で何人か試して、「この人の味、子供がよく食べる」という人を見つけてから指名する。これが失敗しないコツだと僕は思っています。あと、頼むときに「クックパッドのこのメニューで」と具体的に渡すと、味のズレもかなり減ります。
| 自分で全部作る | 料理代行を使う | |
|---|---|---|
| 平日夕方の負担 | 毎日ゼロから | 温めるだけの日が作れる |
| 味のレパートリー | 自分の引き出し次第 | プロの発想が入る |
| コスト | 食材費のみ | 食材費+代行料 |
| 当たり外れ | なし(良くも悪くも自分) | あり(試して見極める) |
どっちが正解とかじゃないんです。僕自身、最後まで「自分で作るべき」に縛られていた側だからこそ言うのですが、「全部自分で抱える」のをいったん緩めてみる価値はあると思っています。
こんな人には、たぶん合います
向いているのは、平日の夕食づくりがしんどい共働きの家庭や、子供が食べてくれなくて献立に消耗している人。あとは「完璧じゃなくていいから、とにかく負担を減らしたい」という人ですね。
逆に、ホテルのような完璧さや、味の手厚い注文対応を毎回求める人には、もしかしたら物足りないかもしれません。そこは正直に言っておきます。
「ちょっと気になるな」という人は、料理代行に対応した家事代行サービスを、まずスポットで一回だけ覗いてみるのがいいと思います。たとえばCasy(カジー)あたりは1時間2,190円〜と試しやすい価格帯なので、最初の一歩としてはハードルが低いです。押し売りするつもりはないので、「興味があれば」くらいの温度感で受け取ってもらえたら嬉しいです。
さいごに
最初の食卓の話に戻ります。
野菜をよけて、ごはんだけ食べて、「ごちそうさま」と席を立つ子供。残ったお皿を黙ってラップにかける、あの夕方。
それが、誰かに作ってもらった一品で「おかわり!」に変わるとしたら。たかが夕飯、されど夕飯だと思うんですよね。
毎日全部を自分で背負わなくても、食卓はちゃんと回る。それで、いいんだと思います。